中国で新型iPhoneが発売、各社がユーザーを争奪

列に並びながら麻雀を打つ。ユーザーにお菓子を配る。裁縫師を雇いジーンズのポケットを直す－－。新型iPhoneのユーザーを争奪するため、3大通信事業者が必死になっている。各社は17日午前に、発売記念イベントを開いた。光明網が伝えた。

◆中国聯通の奇策

中国聯通（チャイナ・ユニコム）のイベントは、最も斬新だった。上海市の陸家嘴に位置する旗艦店の外には、前日夜8時からファンがテントを張って列に並んだ。暇つぶしをするため、麻雀を打つ人もいた。

中国聯通の記念イベントでは、営業ホールの近くにミシンが置かれていた。40代の裁縫師が、ファンのジーンズのポケットを直していた。これはポケットを深くし幅を広げることで、大型のiPhoneを入れやすくするためだ。

しかし通信事業者の旗艦店前の賑やかな風景とは異なり、アップルの専売店前で、深夜から列に並ぶ人はいなかった。アップル南京東路店の店員は、「ネット予約しか受け付けておらず、実店舗での販売には応じない」と述べた。

◆中国電信、中国移動が独自サービスを提供

中国電信（チャイナ・テレコム）が導入したiPhone6/iPhone6Plusは、2G・3G・4Gとサポート範囲が最も広く、同時にLTEFDD、TD-LTE、W-CDMA、TD-SCDMA、EV-DO、GSMの6種の技術規格をサポートし、中国国内のすべての規格をカバーする。これはつまり、同社のiPhoneを購入すれば、通信事業各社のすべてのネットワークを使用できることを意味する。

中国移動（チャイナ・モバイル）の上海子会社は、「中国大陸はiPhoneの世界同時発売の対象にならなかったため、待ちきれない多くのファンが海外からiPhone6とiPhone6Plusを購入したはずだ。中国大陸のすべての正規ルートから販売されたiPhone、および台湾版、香港版、日本のSIMフリー版、米国のSprint版のすべてが当社の4Gネットワークを使用できる。ユーザーは当社の4GUSIMカードと無料で交換するだけで、当社の4Gネットワークを使用できる」と説明した。

中国移動は香港、台湾、米国、韓国、日本、イタリアなどの27の国と地域の4G国際ローミングサービスを提供しており、世界でもトップ水準となっている。他にも英国、ドイツ、スペインなどの20以上の国と地域も4Gネットワークの構築に向けた試験を実施しており、短期間内に構築される見通しだ。（編集YF）

「人民網日本語版」2014年10月22日