ソニーモバイルは中国市場向けの特定の機種を開発することをやめ、あらゆる通信方式に対応した機種を提供することを検討中だ。
ソニー中国法人の責任者は、「現在、中国と米国と日本がソニーの世界3大市場であり、デザイン、研究開発、市場、販売からサービスまで、ソニーは業務の各段階で中国市場における運営のレベル強化をはかっており、重要な成長源であり利益を上げてくれる市場である中国市場の戦略的地位を確保し、増強したい考えだ」と話す。
業界関係者によると、現在、大陸部は世界最大の携帯電話消費市場であり、ソニーモバイルはこれまでずっと高級機市場をターゲットとし、端末価格を3千~4千元(約5万5千円~約7万3千円)と設定し、中国国産ブランドを競争相手とはみなしてこなかったが、高級機市場にはアップルとサムスンがおり、中価格機市場には中国国産ブランドがあり、まさに「高級機市場には食い込めず、低価格機市場に飛び込むこともできない」という製品の位置づけが、ソニーを市場で「どっちつかず」の存在にしており、ソニーモバイルは市場からの圧力にさらされるようになった。
▽業界の分析:携帯戦略が失敗
メディアが伝えたところによると、ソニーモバイルの鈴木国正社長が退任し、後任には十時裕樹氏が就任するという。またソニーはスマートフォンの販売予測を4300万台から4100万台に下方修正。これは今年2回目の下方修正で、当初の予測は5千万台だった。
12年初め、ソニーは10億5千万ドル(約1183億円)でエリクソン社の保有する50%の株式を買収して完全子会社とし、ソニー・エリクソンブランドは市場から撤退することになった。ソニーはモバイル事業に力を入れ、さまざまなスマートフォンの機種をうち出した。だが公表された今年度第2四半期の決算をみると、ソニーの「エクスペリア戦略」は所期の成果を上げていない。
調査会社ガートナーがまとめたデータによると、2013年の世界スマートフォン市場におけるソニーのシェアは2.1%しかなく、サムスンの31.3%、アップルの13%に大いに水をあけられている。
また調査会社IDCの報告によると、今年第2四半期(4~6月)の世界のスマートフォン出荷台数の上位5社は、サムスン、アップル、華為、聯想、LGで、中国国産ブランドの携帯電話が急速な伸びを示している。(編集KS)
「人民網日本語版」2014年11月4日
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