中国の崔天凱駐米大使は4日、近く北京で行われる中米首脳会談について、特別で重要な意義を持ち、中米関係の歴史にはっきりした、前向きで、堅実な足跡を残すとの見解を示した。
崔大使は「今回の首脳会談は近年来、特に昨年のサニーランズでの首脳会談以来の、新型の大国関係の構築における進展を認めて評価するとともに、新型の大国関係を今後も続けて着実に推進するためにビジョンを示し、約束を再確認し、目標を打ち出す必要がある。訪問期間に中米は両国間の既存の協力を深化するとともに、新たな協力分野を開拓する必要がある。中米協力の豊富な成果を示すとともに、溝を『建設的』に管理・コントロールする決意と能力を体現する必要がある。双方関係の各方面を包含するとともに、国際・地域問題にも目を向けて協力を探るものとなるだろう」と述べた。
米国のケリー国務長官は4日、ジョンズ・ホプキンズ大学高等国際研究大学院で講演した際、米中関係について現在の世界で「最も影響力を持つ」二国間関係であり、21世紀を形作るうえで大きな役割を果たすとの認識を示し、「双方は協力を強化して世界の直面する主要な試練に対処すべきだ」と表明した。
崔大使は「中米は以上の基本的共通認識に基づき、新型の大国関係の構築を追求している。両国間には拡大し続ける『共通のニーズと共通の利益』があると同時に、溝も多く存在する。これは恐らく中米関係の1つの常態だ。まさにこうした溝があるからこそ、われわれは新型の大国関係というフレームワークを持ち、相互尊重を基礎に溝を適切に処理し、衝突や対立へと向かうのを避け、協力・ウィンウィンを図るべく努力することをなおさらに必要としているのだ」と述べた。
いわゆる台頭する大国と守成する大国が最終的に衝突へ向かうのは避けがたいという歴史を中米が繰り返さないことは困難だとの論調について、崔大使は「歴史をよく見れば、こうした衝突はいずれも双方が覇権を争ったために不可避的に衝突へと向かったことに気づく。だが中国の発展は他国と覇権を争おうとするものではない。中国の目標は自国の発展、自国の超越であり、他国に挑戦したり、他国を圧倒することではない。中米の新型の大国関係を観察するのなら、この点が歴史上の大国関係と異なることに目を向けなければならない」と強調した。(編集NA)
「人民網日本語版」2014年11月6日