中国の産業構造の調整は事実上、外資の一部の伝統産業に対する投資を抑制している。しかしそれと同時に、モデルチェンジから利益を得ている多くの産業も、より幅広い投資の空間を生んでいる。これにより、中国経済の「新常態」からチャンスを模索することが、多くの外資の共通認識になっている。
中国の各工業展示会の「常連客」、有名な電力・自動制御技術グループのABBも中国国際工業博覧会に出展し、多くの新製品と新技術をもたらした。これには中国で初公開される2本腕のロボット「YuMi(ユミ)」、無線スマートライフシステム「I-House」などが含まれる。
ABBディスクリートオートメーション・モーションコントロール事業部北アジア・中国担当の亜文霖氏は、「自動化・デジタル化・情報化を特徴とするスマート技術は、産業のモデルチェンジとアップグレードを実現する主な推進力だ。中国経済の構造調整の深化に伴い、より多くのスマート技術が生産・生活の各分野で活用されるようになる」と予想した。
亜氏は、「中国は2013年に日本を抜き、世界一の産業ロボット市場になった。先進的なロボット製造メーカーとして、当社は中国の製造大国から製造強国への変化に参与し、これを後押ししていきたい」と語った。
アジア最大規模の工業博覧会、「ハイエンド、スマート、グリーン」をテーマとする今年の中国国際工業博覧会には、2100社以上のメーカーが出展しており、過去最多を記録した。そのうち3割は域外の企業で、出展国も過去最多となった。
これは多くの外国企業が岡本社長のように、経済が減速する中国にも、「依然としてチャンスが満ちている」と判断していることを意味する。
「チャイナネット」 2014年11月7日