2014年11月7日  
 

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アジア太平洋の経済統合は引き延ばせない歴史的任務

人民網日本語版 2014年11月07日08:42

2014年アジア太平洋経済協力(APEC)会議非公式首脳会議に至る一連の活動が5日に北京でスタートした。長らく話し合われてきた地域経済統合がより多くの実質的な進展を得られるかどうかが、各方面が関心を寄せる焦点の問題となっている。人民網が伝えた。

実際、今年のAPECの3大テーマの1つである「地域経済統合の推進」は、歴史的に受け継がれてきたものだ。1994年のAPECで確定された「ボゴール目標」の中で、2020年までにアジア・太平洋地域の貿易・投資の自由化を実現するとの目標がうち出された。これは地域経済統合の実質的な内容だといえる。2010年に日本の横浜で行われたAPECでも、地域経済統合の推進が議題の1つになり、アジア太平洋自由貿易圏(FTAAP)が未来の方向性であるとされた。このたびの北京でのAPECでは、歴史の流れに添って、机上の話を具体的な話に転化させることに力を注ぎ、FTAAPを実質的な建設の段階へと進ませることが目指されている。

現在、アジア・太平洋地域の経済貿易協力のメカニズムが多様化し、自由貿易区が重複し、細分化する状況を背景として、統一的で包摂力が高く、開放的で互恵のFTAAPを建設すれば、APEC加盟各国に相当の恩恵がもたらされることになる。現在のアジア・太平洋地域では、自由貿易区ごとにそれぞれの標準がある。企業は常に政策の研究と対応に多くの時間とコストをかけることを余儀なくされ、市場全体における商品と生産要素の流通効率が引き下げられている。そこで統一的で開放的なFTAAPが建設されれば、市場主体の活力を発揮させ、資源配置を最適化し、経済効率を引き上げるという目標に合致することになる。

FTAAPの建設は現時点での「地域統合の推進」の重心であるだけでなく、今回のAPECにおけるあと2つの主要テーマ「経済の革新的な発展、改革、成長の促進」と「全方位的な相互連携とインフラ建設の強化」にも密接な関係がある。

金融危機が発生すると、APEC加盟国は経済成長の鈍化という問題に直面するようになった。新興エコノミーは高度成長期が終わり、粗放型の成長モデルを改める必要に迫られた。成熟した市場は回復ペースが鈍化し、新たな成長源を早急に見つけなければならなくなった。解決の道は対内的な改革と対外的な開放にある。FTAAPの建設は、各エコノミーの対内的な改革に効率の高い市場を提供し、改革に参与する市場主体の革新に手近な人材、資金、資源などの支援を提供することになる。FTAAPにともなって実現される地域経済統合により、対外的な開放に向けての安定した外部環境がもたらされ、ひいては先進的な科学技術がより速くより安定的に「技術の不足している場所」に導入されるようになり、開放がもたらす改革がより一層実現されるようになる。


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