2014年11月11日  
 

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日本の古本まつり、無言で知音を待つ

人民網日本語版 2014年11月11日11:10

日本の中古本の市は「古本まつり」と呼ばれる。京都では古本まつりだけでも、「春の勧業館の古書大即売会」、「夏の下鴨納涼古本まつり」、「秋の知恩寺の古本まつり」と年に3回も開かれる。大殿前の広場には古本屋の棚が置かれ、黄ばんだ本が並び、紅白のシートが敷かれる。各書店には、京都文学巡礼、京都散策、京都博物館、京都料理、祇園の女といった京都の風情あふれるコーナーが設置される。表紙には和風の美と艶やかさがある。広州日報が伝えた。

紙の書籍は世界的に、淘汰されなくても、勢力を失うという試練を迎えている。有名人に推薦文を書かせなければ新書が売れないこの時代、京都で毎年3回開かれる「古本まつり」は依然として活気がある。古い寺、古い本、青々とした松、赤く色づいたもみじ――この本のカーニバルは、雅すぎるほどだ。筆者が東京と言って真っ先に思い出すのは、神保町の古本街だ。神保町には魯迅とつながりの深い岩波書店のほかに、無名ではあるが雰囲気のある古本屋が建ち並び、無言で知音を待っているような印象がある。

本そのものの意義はさておき、古本には偶然の出会いといった意味合いがある。安価で出会いが重視されることから、読者と本の関係は平等で、「私は買い手、あなたは商品」という隷属的な感覚が少なくなる。どれほど古くても、お茶のしみからおかしな匂いがしても、潔癖症の人が耐えられないページの折れ曲がりやメモがあっても、好きな本はいいものだ。しかもこの「好き」のために払う物質的な代価は少なく、根気よく探し、偶然気が合うというような運があれば、それだけで十分なのだ。(編集YF)

「人民網日本語版」2014年11月11日

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