11月5日から11日にかけ、APECリーダーズウィークが北京で開催されている。北京市は、この重要な外交イベントをきっかけに、世界に向けて中国の伝統文化の魅力を改めて示し、悠久の歴史を持つ北京の奥深い文化を伝えようとしている。中国網が伝えた。
▽会場はグリーン・エコロジーの理念を体現
APECの会議場は北京市懐柔区雁栖湖に浮かぶ島に建設された。湖水は透き通り、青々とした草地が広がっている。会場の設計会社の担当者・鐘兵氏は「このプロジェクトでは、島にもともとあった生態環境をできるだけ保護し、周囲の環境に適した建築物を設計した。APEC会場は北京の持続可能な発展のモデルとなるだろう」と語る。
▽大気質確保で最高の環境を
北京でのAPEC開催にあたり、「クリーンな大気」が実現できるかどうかは国内外から最も注目を集めた。秋から冬にかけて、大気質保障の難度は高まる。「青空」を確保すべく、北京はAPECに向けた大気質保障プランを策定、「自動車の走行制限」、「工場の生産停止・制限」、「建設工事の停止」など10の措置を講じた。環境保護部(省)は16の監督・指導グループを結成し、北京・天津・河北および周辺地域で重点都市と重点汚染源を厳しく監視した。
▽セキュリティ対策も万全
APEC期間に会場、宿泊施設といった重要エリアの安全を確保するため、北京警察当局はテロ対策レベルを引き上げ、北京市公安の警察6万人は24時間臨戦態勢に入った。注目すべきは、今回のAPEC警備業務では最新のハイテク設備が採用されたことだ。EODボット、新型カメラなどが、APEC期間に大々的に投入される。
▽北京の伝統文化が会場のあちこちに
外交イベントは、各国の文化交流の絶好の機会でもある。APECに加盟した20カ国・地域から数千人の政界・ビジネス界の関係者が一堂に会するこの外交の舞台で、北京風味の軽食が振舞われる。料理そのものだけでなく、食事の環境にも伝統文化が詰め込まれている。中国の伝統的家屋建築である四合院・影壁墙のほか、百鳥朝鳳、孔雀迎賓、八仙過海など、中国の伝統故事にまつわる要素が各所にちりばめられている。このほか、切り紙細工、堆朱彫り、銅製の七宝焼、京劇の隈取など、中国の民間芸術や工芸品が国家会議センターに展示されている。これらは会場を彩る装飾であると同時に、中国の伝統文化を伝える使者となる。(編集SN)
「人民網日本語版」2014年11月9日