中国国際金融有限公司(中金公司)の固定収益研究チームは、人民銀は利下げ後に続けて預金準備率の引き下げをうち出し、流動性を一層管理する可能性があり、このため債券の収益率は「好材料が出尽くして」目立って上昇することはあり得ないとみられる。
▽予想4:大口商品に大きな反動の予想
今年の大口商品を語る時に最も印象的なことは、下げ止まらないことだと思われる。そして人民銀の利下げ政策は大口商品市場にとって恵みの雨になる可能性があることだ。
21日に利下げが発表されると、金の現物価格は10ドル(1ドルは約117.9円)値上がりし、1オンス1200.6ドルの最高値を付けた。銀の現物価格は最大で1オンス16.39ドルに上昇した。市場アナリストは、「今回の人民銀の利下げの狙いは緩和にある。緩和は人民元の値下げにつながり、大口商品の輸出にはプラスだ。よって商品貨幣の反応が最も強いものだった」と話す。
とはいえ「大口商品への影響をあまり楽観視してはいけない」というアナリストもいる。混沌天成先物有限公司の研究所の葉燕武所長は、「短期的には大口商品価格は利下げの好影響を受けるが、中期的にみれば、大口商品も今回の利下げによってこれまでの需給のアンバランス局面を転換させることはできないとみられる。今後の流れは産業の基本的な側面をみなければならない」とみている。
▽予想5:人民元値上がりはしばらくお休み
人民銀の利下げは外国為替市場にも影響を与えることになる。アナリストは、「利下げ後にはこれまで高金利を追いかけて入り込んできた国際市場のホットマネーが出ていくことになる、意外なことが起きなければ、今日の取り引きが始まると、銀行間市場の人民元相場は値下がりし、人民元の値上がり傾向はしばらくお休みになる」と指摘する。
だが中金公司の研究チームは、「預金金利の上限が1.2倍になるということは、変わらないのと同じことで、銀行の金利差は縮小し、貸出への意欲が減退することになる。政策の効果はしばらく様子をみる必要がある。金利政策と相場政策との間の相互代替性を考えると、人民銀は人民元相場の安定を維持し、人民元の値下がりを回避する方へ傾く可能性がある」と指摘する。(編集KS)
「人民網日本語版」2014年11月25日