トヨタは技術特許を守った代償に、中国市場を失うこととなった。広汽豊田に近いある関係者によると、トヨタがハイブリッドエンジン技術を囲い込んだために、中国企業は電気自動車とプラグインハイブリッドカーで攻めるしかなくなった。新エネルギー車の政府補助金は自然、電気自動車とプラグインハイブリッドカーだけを補助することとなり、トヨタのハイブリッドカーは対象から外れることとなった。
中国の公認と政府の補助を受けられなかったのが、トヨタには致命的打撃となった。トヨタのハイブリッドカーはなかなか中国市場に入ることができず、広汽豊田のハイブリッドカー「カムリ・尊瑞」はこれまでわずか1万台前後しか売れていない。月間販売台数は、新エネルギー車の補助を受けるBYDの「秦」にはるかに及ばない。
「市場での販売がうまく行っていないうちから、特許が期限切れになろうとしている」。広汽豊田のある内部関係者によると、特許が切れれば、ほかの自動車メーカーも安心してハイブリッドカーを開発できるようになり、トヨタがしかける法的リスクに遭遇することもなくなる。
中国の新エネルギー車の巨大な市場がほかの自動車メーカーに奪われているのを前に、トヨタも遅まきながら妥協を始めた。広汽豊田は最近、「領志」という名の新たな合弁自主ブランドを発表した。上述した広汽豊田の内部関係者によると、領志は来年、最初の電気自動車を発表することになっているが、将来的には電動自動車以外の展開の可能性もあるという。(編集MA)
「人民網日本語版」2014年11月26日