アリババ(阿里巴巴)は24日、まもなく訪れる米国の年末商戦初日「ブラックフライデー」をにらみつつ、「支付宝」(アリペイ)プラットフォームで、今月24日から12月1日まで、海外通販の利用者に6千万元(1元は約19.2円)のキャッシュバックを行うことを明らかにした。これにより利用者は海外通販の体験チャンスをより多く手に入れることになる。アリババによれば、これは米国の年末商戦をめぐって展開する過去最大規模の販売促進活動で、中国国内の利用者は天猫国際、淘宝全球購、一淘海淘などのアリババ系プラットフォームでキャッシュバックサービスを受けることができるという。「経済参考報」が伝えた。
ブラックフライデーは米国小売市場の一年を通じて最大のセール期間の開始日であり、今年は中国の11月28日から29日にかけての期間がこの日にあたる。同期間の割引には非常に大きな吸引力があり、50~70%引きは当たり前で、普段はセールにならないブランドのぜいたく品も20~30%引きになる。
アリババは海外業務を展開するため、ショッピング体験や決済などの面で布陣を敷くのを加速させてきた。20日には支付宝が海外直接購入サービスをうち出すと発表し、海外通販の操作プロセスをこれまでの10数段階から3段階へと簡略化した。現在、米国の4大デパート(メイシーズ、ブルーミングデールズ、サックス・フィフス・アベニュー、ニーマン・マーカス)やアンテイラー、エアロポステールなどのファッションブランドが、他社に先駆けて支付宝の海外通販直接購入サービスへの支援をうち出している。年末商戦期間中、利用者は支付宝が提供する海外通販のキャッシュバックを利用して、これらの店舗で買い物することが可能だ。
米国の投資家向けサイト「theStreet.com」の分析記事によると、中国の海外通販利用者は無視できない潜在的な購買力を形成しつつあり、海外戦略の推進を通じて、アリババはこの潜在力を着実なビジネスチャンスに変えようと試みている。業界の予測では、支付宝の海外通販直接購入サービスとブラックフライデー期間の販売促進活動に促されて、今年は中国の利用者の海外通販利用額が大幅に増加するとみられ、このことはアリババの株価を安定上昇させる上で重大な意味をもつという。(編集KS)
「人民網日本語版」2014年11月25日