樹氷は霧氷(むひょう)とも呼ばれ、着氷現象の一種で、氷点下の環境で樹木に付着して発達する白色や半透明で結晶構造が顕著な氷層の総称である。
中国東北部に位置する吉林省の吉林市では冬になると、気温が氷点下20度以下の日は60日か70日間も続く。中国東北部を流れる川•松花江の上流にある豊満水力発電所の発電に使った水は熱エネルギーを持って下流に流れていく。それが冷たい空気との間に巨大な温度差が生じたため、霧が立ち上る。そして冷たい空気に遭遇すると、霜となって樹に付着する。その厚さが40ミリから60ミリぐらいとなる。毎年の12月下旬から翌年の2月末にかけて、吉林市で樹氷を観賞する絶好の季節である。この見事な樹氷が60回も現れた年もあり、見る者を画のような仙境に導いていく。
中国国際放送局日本語版 2014年12月31日