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「福」の文字入りのバーバリーマフラーが中国で大不評 (2)

人民網日本語版 2015年01月23日15:48

このような現状に、ぜいたく品業界のアナリスト唐小唐氏は、「中国人が世界のぜいたく品の3分の1を消費している。その割合が50%に達しているジャンルもある。(中国人の好みに合わせた商品開発は)消費者グループに合わせた戦略で、どんな企業でもそうする。合理的なビジネス方法」との見方を示している。しかし、一方で「中国の消費者は『中国』を過小評価しており、『Made in China』の商品を好まない。実際には世界で販売されている多くの商品が中国製。ファッションの分野で、中国の消費者は西洋のものを好む。中国らしいデザインの商品より、西洋のポップなデザインの商品のほうが人気になる」と、「福」の文字が入ったバーバリーのマフラーが不評なのも不思議でないとの見方を示した。

今回、「福」の文字入りのマフラーが、中国のネットユーザーの間で不評を買っていることに関して、バーバリーは何のコメントも出していない。しかし、同社がノーコメントを貫くのはこれが初めてではない。

2014年4月23日、バーバリーは、中国の大手B2Cサイト「天猫」にオンラインストアを立ち上げた。バーバリーが「静かに」出店させたかったのは裏腹に、これを機にさらに多くの高級ブランドが出店させることを願った「天猫」は、「大々的に」宣伝した。同ニュースは、世界中のメディアの注目を集め、バーバリーが大々的に宣伝したかったアジア最大の旗艦店「バーバリー・ケリーセンター」(同月24日オープン)が影をひそめてしまい、バーバリーの思惑が外れてしまった。それでも、「天猫」出店について、バーバリーは口をつぐみ、ノーコメントを貫いた。

バーバリー は、「天猫」出店の際も、中国のネットユーザーから批判を受けた。なぜなら、「天猫」や「淘宝網」などのネットショップは、中国で「コピー商品」を連想させる存在になっているからで、販売されているほとんどの商品が非常に安価。歴史ある高級ブランドのバーバリーとは、イメージや価格の面で、相いれないためだ。

唐氏は、「『ぜいたく品市場』は現在、低迷していることを背景に、中国の消費者に合わせたぜいたく品がこれからも登場するだろう。『福』の文字が入ったマフラーや、中国の国旗をモチーフにしたバーキンのバッグなどは最たる例で、文化や歴史ではなく、利益重視というぜいたく品業界の本質を反映しているともいえるだろう。最も現金な業界で、文化やアートでその本質を覆った商品が受けるか否かは、消費者や宣伝の効果にかかっている」との見方を示している。

「ダンヒル」などの高級腕時計、ジュエリーブランドを多数抱えるリシュモングループやバーバリーなどが最近発表した2014年10-12月期(第3四半期)の売上高は、アジアで苦戦を強いられていることを示していた。うち、バーバリーは香港のデモなどの影響を受け、増加率が一桁台にとどまり、二桁台だった上半期に比べて成長が明らかに鈍化していた。(編集KN)

「人民網日本語版」2015年1月23日


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