スマートグラスというと、多くの人はその「スマート」の方に注目し、それが「グラス(眼鏡)」であることを忘れてしまう。オックスフォード大学の研究者が、一味違った視点から開発したスマートグラスは、ロービジョン者(視機能が弱く、日常生活が困難な人)が世界を見るための一助になることを目的としている。
オックスフォード大学臨床神経学教授のスティーヴン・ヒックス博士がこのプロジェクトを立ち上げ、ロービジョン者が周辺環境をより鮮明に見て取れるようになるウェアラブルデバイスを開発した。ヒックス博士は、「この眼鏡は視力を治療することはできないが、被験者はこれをかけることで、近くの人や物の形がより明るくはっきりと見えるようになり、視力の機能を最大限に発揮することができると報告している」と述べた。
しかし、このスマートグラスは、現時点ではまだ大きすぎる。ヒックス博士はこのデバイスを、最終的には「普通の眼鏡と同じ外観」にすると述べた。完成品にはさらに音声・顔・文章認証機能が追加される可能性がある。現在の研究目標は、小型化とコスト削減だ。オックスフォード大学の研究者は、この眼鏡のコストを一般的なスマートフォン以下に抑える計画だという。(編集YF)
「人民網日本語版」2015年2月5日