昨年10月より始まった江西省景徳鎮・明清御窯遺跡の発掘調査が屋外調査を終え、このほど屋内での整理の段階に入った。今回の発掘調査では明朝官窯(皇家の磁器製作所)の釉上彩の製作過程を完全に反映する工房、つや薬、原材料、半製品などの文化財が見つかり、中国の陶磁器工芸の考古学的空白を埋めた。
北京大学、故宮博物院、江西省文物考古研究所、景徳鎮陶磁考古研究所が、同遺跡の共同調査を実施した。発掘現場は御窯場国家遺跡公園内に位置し、発掘面積は400平方メートル弱。そのうち300平方メートル余りの明朝・正徳〜嘉靖・万暦年間の釉上彩工房遺跡は、過去の発掘調査では見つかっていなかった。同遺跡の明朝・正徳年代の地層から出土した釉上彩の顔料、釉上彩の原材料、保存状態の良好な大量の正徳官窯の釉上彩の半製品も希少価値が高い。
また今回の発掘調査で出土した文化財は多種多様で、年代の序列が整っており、景徳鎮の陶磁器の歴史、陶磁器の時代判定に対して、権威ある資料を提供している。
景徳鎮は古代中国の磁器生産の最も重要な地域で、明朝・清朝の御窯は当時の磁器生産の世界最高水準を示す。御窯場の建設と発展により、景徳鎮は皇族のため磁器を生産する最も重要な地域となり、当時の中国磁器生産の最高水準を示すことになった。(編集YF)
「人民網日本語版」2015年3月4日