鄭州市の遺跡、乳児を人柱に立てた城壁が発見

「中原の中心地域における初期の国家形成・発展」をテーマとする研究に合わせ、北京大学考古文博学院と鄭州市文物考古研究院は2012年10月から現在まで、河南省鄭州市にある東趙遺跡の大規模な発掘調査を行っている。中国新聞網が伝えた。

この発掘調査でこのほど、新たな発見があった。考古学者は「中城」に「乳児を人柱に立てる」現象が存在したことを発見した。この現象は、同時代の城壁建設では極めて稀だ。鄭州市文物考古研究院の顧万発院長によると、この人柱にされた乳児の骨は、城壁の層の中から発見された。具体的な理由については、現在の発掘の段階では断定しがたいが、文化人類学の角度から推測することができる。

顧院長は、「中国の民俗学において、乳児は最も純粋で混じり気がなく、人々に神聖な感覚を与える。おそらく当時の人は、神の御霊も乳児を好むと考え、捧げたものと見られる。宗教観によっても、死のとらえ方が異なる。これは子供を殺す行為だと感じる人もいるだろうが、両親は子供が神のそばに行き、永遠に神に従うと考えたのかもしれない」と指摘した。（編集YF）

「人民網日本語版」2015年1月6日