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受動的から主導的へと転換する中国外交

人民網日本語版 2015年03月10日16:13

 王毅外交部長(外相)は8日、両会記者会見に出席し、中国の外交政策や対外関係に関する質問に答えて国内外の報道陣から大きな注目を浴びた。新指導部発足以来、中国外交は積極有為の態勢を呈している。(文:蘇暁暉・中国国際問題研究院国際戦略研究所副所長。新華網掲載)

 中国外交はグランドデザインを重視する。習近平国家主席は「1ベルト、1ロード」(シルクロード経済ベルト、21世紀海上シルクロード)の共同建設を呼びかけるとともに、2014年の中央対外事務政策会議でこれを中国の外交戦略デザインの1つとした。「1ベルト、1ロード」構想はすでに進展を遂げ、沿線50数カ国が前向きに参加に応じるとともに、各自の発展戦略との相互連結を望んでいる。王部長は今回の記者会見で「2015年の中国外交のキーワードは『1つの重点、2本の主線』だ。『1ベルト、1ロード』がこの重点であり、その計り知れない影響は一層はっきりと現れてくる」と指摘した。

 中国外交はアジェンダの設定を掌握する。国力と国際的影響力の高まりに伴い、中国外交は「呼応式」活動方式に拘泥せず、開拓革新、努力進取へと転換している。中米の新型の大国関係の構築を提唱して米側の賛同を得たことは、中国外交にとって快挙となった。王部長は記者会見で新型の大国関係の内容について「非衝突、非対立」というボーダーラインを守り、「相互尊重」という基礎を固めれば、「協力・ウィンウィン」を達成できると明確にした。中国はさらに「誠意があれば叶えられる」の思想も打ち出し、新型の大国関係構築の方向性を指し示した。「サイバーセキュリティー」問題について、王部長はサイバー空間を両国協力の新たな領域とすることを提唱した。「協力・ウィンウィンを中核とする新型の国際関係」という理念も世界に対する中国の重要な貢献だ。単独奮戦する古い手法の代わりに協力・ウィンウィンを採用し、勝者総取りの古い思考を捨てることは、世界各国の平和と発展にとってプラスだ。

 中国外交はホームグラウンドの時代に入った。昨年中国は2つの重要な多国間首脳会議を主催した。前半には上海でアジア信頼醸成措置会議(CICA)首脳会議を開催。中国側指導者は共通、総合、協調的、持続可能なアジア安全保障観を提唱し、アジア安全保障構造の構築に重要な影響を与えた。後半には北京でアジア太平洋経済協力(APEC)会議首脳会議を開催。2件の重要な成果文書を採択し、アジア太平洋地域経済協力の発展の方向性、目標、措置を明確にした。中国はアジア太平洋の夢という理念を初めて打ち出すとともに、アジア太平洋の協力プロセスを推進。会議は30近くの分野で計100件余りの協力の成果を上げた。

 中国外交は国際貢献を果たしている。中国の外交の位置づけは「中国の特色ある大国外交」だ。大国外交の特徴の1つは公共財を提供し、国際的責任を引き受けることだ。中国は朝鮮の核、イランの核、南スーダン、シリアなど紛争問題の処理過程において公正さを堅持し、安定化の役割を発揮し、気候変動、感染症対策、国連の発展推進など国際問題において建設者としての役割を果たしている。中国外交部長は「中国の特色ある紛争解決の道」として、「脈をしっかりと測る、総合的アプローチ、個別対策と抜本的対策を兼ね備える」との三大原則を示した。

 中国外交の豊作は開拓に始まる。中国は自らと世界との関係を形作るだけでなく、世界の発展の方向にも影響を与える。(編集NA)

 「人民網日本語版」2015年3月10日

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