「1ベルト、1ロード」は既存の資源を効果的に整理統合する。設計から見ると、「1ベルト、1ロード」はアフロ・ユーラシア大陸を貫き、人口は世界全体の63%である約44億人に及び、経済規模は世界全体の30%である22億ドルに達し、沿線は新興エコノミーと途上国を主体とする。すでに沿線国はいくつかの協力体制を立ち上げ、協力事業を展開している。「1ベルト、1ロード」は既存のものを基礎に、沿線国の戦略の連結と強みによる相互補完を促進し、協力の効果を拡大する。現在、中国とパキスタンは中パ経済回廊を「1ベルト、1ロード」の重大事業として推し進めている。
「1ベルト、1ロード」は立体的な協力枠組みを構築する。南南協力は経済・貿易など元からある形式に限定されるべきではない。「1ベルト、1ロード」は思考を広げ、政策の意思疎通、施設の連結、貿易の円滑性、資金の融通、人心の通い合いという5大協力の重点を打ち出した。これらは互いに支え合って成り立っており、沿線各国の深いレベルでの協力の潜在力とさらに大きな協力の余地を掘り起こす。
「1ベルト、1ロード」は南南協力に重要な力を与える。途上国にとって協力の直面する難題の1つは資金不足だ。このため中国はアジアインフラ投資銀行(AIIB)とシルクロード基金の設立を計画した。現在、AIIBは順調に進展し、創設メンバーはすでに57カ国となっている。シルクロード基金は三峡南亜公司への出資、パキスタンの水力発電などクリーンエネルギー事業の長江三峡集団などとの共同開発を発表した。シルクロード基金設立後初の投資事業だ。シルクロード基金は中パ経済回廊の枠組みで他の事業の投融資の機会も積極的に拡大する。
習主席のパキスタン訪問時、中パは共同声明で「1ベルト、1ロード」を地域協力と南南協力の新たなモデルと定義した。「1ベルト、1ロード」が根づくに伴い、途上国は全体的振興と共同繁栄の新たなチャンスを迎える。(編集NA)
「人民網日本語版」2015年4月22日