本土から最も遠く離れた中国海軍の演習が開始

　中露合同軍事演習「海上連合-2015（1）」が11日から21日まで実施される。ロシア側主導の今回の演習には計9隻の水上艦が参加し、遠洋航行の安全維持を中心に演習を行う。場所が地中海であることから大きな注目が集まっている。専門家は中国海軍の遠洋行動能力の向上と戦闘能力の検証にとって大きな助けになると指摘する。

　中国海軍の演習参加艦艇が8日、ロシア・ノヴォロシースク港に到着した。中国海軍艦艇の同港寄港は初だ。これによって中露の演習参加艦艇・兵力は全て集結した。

　中国側参加兵力は水上艦3隻、艦載ヘリコプター2機、特殊部隊分隊で、ロシア側は黒海艦隊から艦艇6隻が参加する。今回の地中海演習は規模は割合限定的だが、中国海軍にとっては「本土から最も遠く離れた演習」となる。

　中国海軍から参加するのはアデン湾とソマリア海域で第19次護送任務を遂行したミサイル護衛艦「臨沂」「濰坊」と総合補給艦「微山湖」で、知名度が高く、名実ともに「スター英雄」艦艇だ。

　ロシア海軍は巡洋艦、フリゲート、ミサイルコルベット「サムム」各1隻、大型揚陸艦2隻、タグボート1隻が参加する。海軍軍事学術研究所の張軍社研究員によると、ミサイルコルベット「サムム」は「SS-N-22」超音速対艦ミサイルを搭載しており、火力はロシアのソヴレメンヌイ級駆逐艦に相当する。

　「今回の演習には中露共に主力艦艇を派遣した。これは両国海軍が互いの主力装備と訓練方法を熟知するうえでプラスとなり、作戦上の暗黙の了解の強化に資する」と時事論説員の曹衛東氏は指摘する。（編集NA）

　「人民網日本語版」2015年5月12日