資生堂は、英高級ブランド・バーバリーと化粧品・香水の輸入および日本国内における販売で提携したと発表した。資生堂(中国)が3日に明らかにしたところによると、大阪市にある百貨店の阪急うめだ本店のほか、日本各地のバーバリー路面店などで3日から香水の販売を開始する。北京商報が伝えた。
資生堂代表取締役執行役員常務の坂井透氏は「近年、ファッションとビューティーの境界線が曖昧になりつつある。バーバリーとの提携は、資生堂グループのハイプレステージ市場におけるプレゼンスの強化という側面できわめて意義深い」と述べた。
資生堂は、今後バーバリーの香水を取り扱う店舗を徐々に増やし、今年秋からは化粧品の販売も開始するとしている。資生堂が海外ブランドの輸入販売を行うのは今回が初となる。
日用化学製品業界のエンジェル投資家・夏天氏は取材に対し、「ある程度の競合関係にある双方が提携を発表した。これは、売上が伸び悩む資生堂が収入増を図るための措置とも言える。ただし、長期的な提携の効果、および双方の利益についてはまだ観察が必要。一般的に、他社の商品の輸入販売を行う場合、自社ブランドの販売に影響しない商品を選ぶことが多い」と語る。
坂井氏は「資生堂も高価格帯の化粧品をグローバル展開しているが、資生堂の高級品はスキンケア中心なので競合はしない」と語る。しかし、資生堂が他ブランドの輸入販売を積極的に行う背景には、楽観的とは言えない売上業績が存在する。国際市場の不振、日本市場の低迷の影響を受け、資生堂の2014年度売上高は2%減少、営業利益は47.2%減少した。うち、日本国内の売上高は3.2%減少した。2012年度の純利益は147億円の赤字を計上している(編集SN)
「人民網日本語版」2015年6月4日