今の若者は、その両親の世代と比べると、物慣れしていて、行ったことのある場所も多い。また、両親と離れて暮らし、多趣味で、ブログを開設したり、写真を撮ったり、ネット上でビジネスを展開したりしている若者もいる。そして、24歳ぐらいになると、自身の経験が両親よりも豊富になる。
このような若者は、「望遠鏡」ではなく、「万華鏡」で世界を見ており、筒を回転させるたびに、新たな発見をしている。多種多彩な世界を目にし、さまざまなことを経験し、試練を乗り越えた後、クールな美しさを誇るぜいたく品が、どんな役割を果たしてくれるというのだろう?
中国の若者にとって、消費とは、自由意思を行使できる数少ない分野の一つとなっている。「自由意志」が「身分不相応の商品」と見なされる社会において、「消費主義」信奉者が増加している。消費は、「色」や「デザイン」などの面で選択肢を与えてくれるだけでなく、「価値観」や「身分」などの面における選択肢も与えてくれる。
中国の若者は現在、価値の形成や身分の構築を追及するようになっている。「消費主義」は、そのような若者に、自分の選択を基礎にした身分を形成する機会を与えている。両親やそれより上の世代の人達とは異なり、今の若者は、「ブランド」と「自分の身分」を結合させるようになっている。有名ブランドを買う能力がある人が「価値のある人」となるのではなく、どのブランドの商品を買うかを決める「決定」が、自分の価値を高めると考えるようになっているのだ。
10年前の中国では、ぜいたく品を買う人は若者からうらやましがられていたものの、今では、「俗っぽく、青い」と見られるようになっている。(編集KN)
「人民網日本語版」2015年6月8日