北京市は間もなく、医療や金融、教育、交通など、マルチ機能を備えた「北京通」カードを発行する。医療の分野では、今の「社会保障カード」や「京医通カード」、「健康カード」などが段階的に、「北京通」カードに統一される。同カードは今年、北京市で新型農村合作医療制度に加入している270万人にまず発行される計画だ。法制晩報が報じた。
北京市でこのほど開催された「人口健康情報化工作会議」で、「北京通」カードは、政府の各種公共サービス関連の27種のカード機能をまとめたカードで、医療や教育、交通、金融、高齢者・障害者サポートなど、マルチな機能を備えていることが明らかにされた。今年発行されるカードは、今後加えられる機能も付け足すことができるようになっている。
医療の面では、現在市民が持っている「社会保障カード」や「京医通カード」の機能が強化されることになる。例えば、診察の際にカードで支払いを行うことができるほか、過去3-5回の診察履歴が表示されるようになる。その他、一人っ子の親に支払われる奨励金など計画出産奨励・扶助政策などの情報も同カードにまとめられることになる。
北京市公共衛生情報センターの張文忠センター長は、「今の時点では、各種カードを全てまとめることはできず、段階的にまとめることになる。例えば、国家衛生計画出産委員会の取り決めに基づいて、通州区と懐柔区の2県で、試験的に居住者健康カードを約40万枚発行している。このカードと、北京通カードの機能は基本的に同じであるため、今年中に統一することができる」としている。
北京通カードは今年、北京市で新型農村合作医療制度に加入している270万人にまず発行される。今年末には、加入者の農民に対する発行率が85%に達する見込みだ。その他、計画出産奨励・扶助を受けている人や管轄区の戸籍を持つ新生児に対する年内の北京通カード発行も目指す。(編集KN)
3種類ある「北京通」カード
北京通・社会保障カード。都市住民医療保険の加入者を対象に発行される。
北京通・基本カード。主に、医療保険に加入していない人を対象に発行される。新型農村合作医療制度加入者も含む。
北京通・臨時カード。地方から北京に来た住民を対象に発行される。
「人民網日本語版」2015年6月8日