ぜいたく品は時に価格が1万元(1元は約19.4円)以上もするが、製造コストは一体いくらくらいなのだろうか。イタリアのテレビ局はこのほど、老舗ブランド「グッチ」の1千ユーロ(1ユーロは約146.7円)で売られているバッグの製造コストがわずか24ユーロだと報じた。グッチだけではない。「ルイ・ヴィトンのコストは大量生産により200元程度」という書き込みがインターネット上に出回ってもいる。「北京商報」が伝えた。
▽グッチのバッグはコスト24ユーロ?
イタリアのテレビ局「ライトレ」は「レポート」という番組の中で、「グッチはイタリアのフィレンツェ・スカンディッチにある工房で人件費の安い中国人労働者を使い、毎日16時間も働かせている上、土曜日にも休みを与えない」と報じた。グッチのアウトソーシングを請け負う「モンドリベロ」の関連部門責任者のアロルド・グイドッティさんは同番組の中で、「弊社は24ユーロでグッチにバッグを卸し、それがグッチの店舗での売値は1千ユーロにもなる」と述べた。
この番組の内容の別の翻訳では、「価格1千ユーロ近いバッグの縫製コストはわずか24ユーロ」となっていた。
この件についてグッチ中国法人に問い合わせたところ、「同番組で『コストはわずか24ユーロ』としたのは断章主義であり、特定の部分の特定の出来事だけを自分に都合よく取り上げたもので、ブランドを侮辱している。24ユーロというのは縫製コストだけを指しており、現実には一つのバッグに実際にかかるコストはもっとたくさんある。高品質の皮革、パッケージ、物流輸送、販売ルートなどさまざまなコストがあるからだ」との回答があった。
▽ルイ・ヴィトンのコストは400元足らず?
グッチだけではない。製造業の工場で働いたことのあるネット作家はこのほどある書き込みの中で、「専門店での価格が2万元前後するヴィトンのバッグは、自分の見積もりでは大量生産により製造コストは200元前後になる。大量生産の規模をやや小さくしたなら400元だ」と指摘した。また、「ヴィトンのバッグに用いられている合成素材はポリ塩化ビニル(PVC)を帆布やオックスフォード布にコーティングしたものであり、『高品質のPVC樹脂の価格は1キログラムあたり10数元ほど』で、金属パーツは大量生産すれば20~50元ほどだ。こうやって計算してみると、ヴィトンのバッグ1個あたりのコストは約220~450元ということになる」と述べた。