最近メディアで、「中国は現在、生産牽引型の経済から消費牽引型の経済へとモデルチェンジしている」、「中国の消費者のぜいたく品に対する欲望は尽きない」 といった話題が目立つ。しかし、この2つのテーマだけを見ると、中国に対して偏った見方を持ってしまうかもしれない。参考消息が米インターネット新聞「ハフィントン・ポスト」の報道を引用して報じた。
この2つのテーマを1つにすると、10年後の中国には「腕に『Gucci』というタトゥーを入れた若者があふれる」、「マーク・ジェイコブスのおしゃぶりを加える赤ちゃんが増える」、「亡くなった人にバーバリーの服を着せる人が増える」などと想像を膨らませる人もいるだろう。しかし、実際には、そうなるとは限らない。
中国の若い消費者は、2000年前後に生まれた西洋の同年代の消費者と同じく、「消費」を「一種の価値の源」と見なし、「栄誉や勲章」と見なすことはなくなっている。
中国の研究団体「青年志(China Youthology)」がまとめた「90代生まれの若者の生活スタイル報告」で取り上げられている市場研究では、中国の若者は、その両親の世代のような感覚でぜいたく品に夢中になっているわけではないことが指摘されている。同報告は、「1990年代生まれの中国の若者にとって、質の高い生活とは、何を所有しているかにのみ依存しているわけではない。それには、物質の消費以外に、日に日に増える文化の消費も含まれている。さらに重要なこととして、質の高い生活は、個人の選択を基礎にし、個性に満ちていなければならない」としている。
また、35-50歳の人は、生活の質を「値段」で量るのに対し、20-35歳の人は、「お金を使うためにお金を使う」という段階を超えている。そのような消費社会で成長した若者は、ぜいたく品を消費することのむなしさを知っており、ぜいたく品消費者を「尻が青い」と見なしている。