国家統計局は9日、中国全土31省(区、市)の5月の消費者物価指数(CPI)を発表した。上昇幅が最も大きかったのは青海で、2.8%。一方、最低は新疆維吾爾(ウイグル)自治区で0%だった。また、25省の上昇幅が4月に比べて縮小した。中国新聞網が報じた。
25省の上昇幅が縮小
同局が今月9日に発表したデータによると、5月の中国全土のCPIは前年同期比1.2%増となった。しかし、4月と比べると0.3ポイント低下した。低下するのは今年初めて。
全国の平均CPIの上昇幅が縮まり、多くの省でも同様の現象が見られた。具体的には西蔵(チベット)自治区の上昇幅が4月より大きくなり、広東、湖南、雲南、貴州、甘粛の5省の上昇幅が4月から横ばいだったのを除けば、その他の北京や上海など25地域の上昇幅は4月に比べて縮小した。
5月のCPIの上昇幅が縮小した原因について、民生証券のマクロ経済研究員・朱振鑫氏は、「暖かくなり、野菜や果物の価格が大幅に下落するなど、季節的な要因が大きい」と分析している。
18地域の上昇幅が全国平均値
5月の中国全土のCPIは前年同期比1.2%増。青海、上海、西藏、北京、天津、貴州、雲南、福建、湖北、四川、甘粛、江蘇、湖南、重慶、寧夏、吉林、江西、海南など18地域の5月のCPI上昇幅は、全国の平均値を上回った。一方、安徽、河南、広西チワン族自治区は平均値だった。
31省のうち、上昇幅が最も大きかったのは青海で2.8%。以下、上海(2.3%)、西藏(2.0%)と続いた。2.0%以上だったのは同3地域のみ。3.0%以上の地域はなかった。一方、最低は新疆維吾爾自治区で0%だった。