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手足口病、感染予防の新メカニズムが解明

人民網日本語版 2015年07月16日11:07

中国科学院上海パスツール研究所の孟広勲氏が率いる研究チームは、中国医学科学院病原生物学研究所の王建偉氏の研究チームと協力し、重要な免疫系タンパク質「NLRP3」の、エンテロウイルス71型(EV71)の感染における保護効果と、EV71がそのプロテアーゼを通じてNLRP3を切り離すメカニズムを初めて明らかにした。関連する成果はこのほど、専門誌「Cell Reports」に掲載された。中国科学報が伝えた。

EV71は手足口病を誘発し、主に乳幼児や児童を感染対象とする。現在、EV71感染のメカニズム、宿主の免疫反応メカニズムに対する研究が不足している。

NLRP3インフラマソームはNLRP3、ASC、Caspase-1というタンパク質によって構成される大分子複合体で、外からの感染や内部の損傷などの危険信号を識別し、炎症や感染防御に重要な役割を果たすサイトカインのIL-1、IL-18の分泌を誘導する。NLRP3はさまざまな病原体の識別に広く参与するが、EV71の感染の過程における役割については明らかになっていない。

研究者が今回、NLRP3が失われたラットにEV71を感染させたところ、野生のネズミよりも症状が深刻になることが分かった。これはNLRP3がEV71の感染の過程において、ラットを保護する効果を持つことを意味する。体外実験によっても、EV71が骨髄細胞でNLRP3を刺激し、IL-1の分泌を誘導することが証明された。またEV71はNLRP3を刺激すると同時に、プロテアーゼの2Aと3CによってNLRP3を切り離すことで、その刺激を抑制することができる。(編集YF)

「人民網日本語版」2015年7月16日

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