解放軍307病院が4日に発表した情報によると、同院免疫学研究室の奚永志氏が率いる研究チームが担当したプロジェクト「関節リウマチ治療用DNAワクチン及びその用途」が、48の国と地域の1000以上の研究成果の中から、第43回ジュネーブ国際発明展示会の金賞に選ばれた。同プロジェクトは今年の展示会で、バイオ医薬品としては唯一の金賞を受賞した。科技日報が伝えた。
関節リウマチ(RA)は人の心身の健康を著しく損ねる自己免疫疾患で、「死なないがん」とも呼ばれ、現在も完治療法が存在しない。治療用DNAワクチンは最も注目されている新たなプランの一つであり、抗体医薬品に続く世界バイオ医薬品産業の新たな戦略的要衝とされている。
奚氏と研究チームは、高い薬用価値を持つことが世界的にも公認されているニワトリ由来II型コラーゲンのコード遺伝子のクローン化に、世界に先駆けて成功し、かつ同コラーゲン遺伝子に基づく新たな治療用DNAワクチンを世界で初めて開発した。臨床前の検証により、臨床使用RA治療薬「メトトレキサート(MTX)」とほぼ同程度の効果を持ち、かつMTXの深刻な副作用を持たないことが証明された。これは中国が完全に独自の知的財産権を持つ独創的な成果であるとともに、米英仏独日の5カ国で遺伝子発明特許を取得した中国初のプロジェクトであり、中国科学技術部(省)によって2015年重大新薬開発科技重大特別プロジェクトに指定された。(編集YF)
「人民網日本語版」2015年5月5日