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広東省広州市の島の各地で今年の春、トラックに積まれたプラスチックケースから、50万匹の蚊が研究者によって放たれた。新華社が伝えた。
中山大学と米ミシガン州立大学の熱帯病昆虫媒介抑制共同研究センターの奚志勇教授は、「一部の住民は、家の中で放つため、私たちから蚊を欲しがったほどだ」と話した。蚊を放つと聞くと、ぞっとするかもしれないが、実はこれは、デング熱の対策なのだ。中国では昨年、デング熱患者が4万7000人を超え、そのほとんどが広東省に集中した。「不妊ワクチン」を打った蚊を放つことで、蚊の密度を下げ、デング熱に対抗することができる。
奚教授らが放った蚊は「ボルバキア」に感染している。これに感染したオスの蚊が、感染していないメスと交尾した場合、その卵は不妊化する。このようなオスの蚊を大量に放つと、蚊の個体群密度を減らし、デング熱流行を防ぐことができる。
奚教授は、「蚊を放った場所では、まず蚊が減少する。次に蚊がデング熱ウイルスに抗体を持つようになる」と説明した。(編集YF)
「人民網日本語版」2015年5月28日