今も健在の中国の養母に贈り物を贈る元中国残留日本人孤児
黒竜江省哈爾濱(ハルビン)市南崗区の政府庁舎ビル三階の講堂で7月12日、中村恵子さん(73)らが70年前に起きた歴史の「真相」を踊りで表現していた。踊りの名前は「中国のお母さん」。70歳を超える彼女たちには共通の身分があった――元中国残留日本人孤児だ。北京青年報が伝えた。
元中国残留日本人孤児およびその家族ら24名から成る「日中友好の会」訪中団が今月12日、中国の養父母への感謝の思いを伝えるため黒竜江省ハルビン市を訪れた。2009年以降6年ぶりの訪中だ。70年の時が過ぎた今、健在の中国養父母はハルビンに7人しか残っておらず、年齢は皆90歳以上。中国養父母の存在はなくなろうとしている。
「私たちはあの時代の歴史を若い世代に語り継ぐ義務がある」。NPO法人「中国帰国者・日中友好の会」理事長、池田澄江さん(70)は、「この義務が恩返しとなる。日本は祖国であり、中国は故郷である」と語った。