商務部(商務省)対外貿易司の責任者は10日に取材に答える中で、「今年1~8月の海外企業からの投資は全体として安定し、構造の最適化がさらに進んだ」と述べた。
海外企業からの投資が全体として安定していたことは、次の2点に現れている。一つは、規模が安定的に増加したことだ。1~8月に全国で設立された外資系企業は1万6827社に上り、前年同期比10.7%増加した。契約ベース外資導入額は1兆2511億1千万元(1元は約19.0円)で同34.8%増加し、契約ベース外資導入額は5252億8千万元で同22%増加した。フォルクスワーゲン(VW)、アウディ、ダイムラー、ボッシュ、伊藤忠といった有名多国籍企業が相次いで対中投資を追加した。もう一つは、外資の供給元の投資が全体として安定を維持したことだ。実行ベース外資導入額の上位10カ国・地域の導入額合計は804億6千万ドル(1ドルは約120.8円)に上り、全体の94.3%を占め、同9.5%増加した。特に香港地区、フランス、澳門(マカオ)地区からの投資の伸びが目立った。欧州連合(EU)28カ国からの実行ベース外資導入額は同14.4%増加した。
産業構造の最適化がさらに進んだ。技術力の高いサービス業と製造業の外資の導入が引き続き上昇傾向を維持した。1~8月のサービス業の外資導入額は伸びを維持して同20.1%増加し、このうちハイレベル技術サービス業の実行ベース外資導入額は55億1千万ドルで同59.1%増加し、このうち研究開発・設計サービスは同51.7%増加し、情報技術(IT)サービスは18.2%増加し、科学研究サービスは113.7%増加した。ハイレベル技術製造業は65億7千万ドルで同9.9%増加し、製造業全体の24.1%を占め、このうち電子ユニット製造業は同28%増加し、集積回路製造業は同80.3%増加し、通信設備製造業は同176.1%増加し、航空宇宙・設備製造業は同66.2%増加した。
外資の合併買収(M&A)取引が盛んで、外資系企業のM&Aの規模と割合がいずれも大幅に増加した。1~8月にM&A方式で設立された外資系企業は871社で同15.4%増加し、契約ベース外資導入額は163億5千万元(同144.2%増)、実行ベース外資導入額は145億5千万元(同297.7%増)だった。1~8月の全国の実行ベース外資導入額全体に占めるM&Aの割合が前年同期の4.7%から17.1%に上昇した。
外資系企業の営業終了や減資の規模が引き続き低下傾向を維持した。1~8月に営業を終了した外資系企業は5187社で同22.4%減少し、減資をした外資系企業は1684社で同18.2%減少した。契約ベース外導入額は営業終了企業が224億7千万ドルで同24%減少し、減資企業が118億6千万ドルで同12.9%減少した。企業数と資金の規模をみると、出るよりも入る方がはるかに多かった。(編集KS)
「人民網日本語版」2015年9月11日