中国進出から10年が経つ日本のライフスタイルブランド・無印良品は、価格引き下げによって中国市場でのシェア獲得の動きを加速させようとしている。このほど伝えられたところによると、今年8月1日から中国で約260種類の商品を20%値下げするという。このまれに見る大規模な大幅値下げについて、無印は価格的な強みにより消費層を一層拡大するためとしている。「北京商報」が伝えた。
長年にわたり、無印の中国での価格設定は同クラスブランドの製品よりも高く、おまけに日本での2倍以上にもなっていた。業界の専門家は、「巨大な価格差のせいで、無印良品は中国の三線都市や四線都市での発展チャンスを失い、今さら価格引き下げで事業を拡張しようとしても遅すぎるだろう」との見方を示す。
▽巨大な価格差
無印の今回の値下げは人気商品が中心で、衣料品が多い。計画によると、8月に118種類を値下げし、12月にも145種類を値下げする。まず8月に衣料品と雑貨の価格を引き下げるという。
無印は1980年代の経済低迷の時期にある日本で誕生した。「ノーブランド、ハイクオリティ」を掲げるが、中国では斬新なビジネスモデルのため一種のハイエンド製品とみなされている。長らく日本で暮らしている中国人消費者によると、無印は日本市場ではミドルエンド、ローエンドのブランドであり、スーパーへの出店が多く、雑貨店の位置づけだ」と話す。
たとえば無印のキャリーバッグは、中国での価格が1598元(約3万1700円)、インターネットの代理購入の価格が約1300元(約2万5800円)だが、日本で買うと約900元(約1万7800円)と中国のわずか56%だ。事情通によると、無印の中国での価格設定は日本のほぼ2倍だという。