外資系化粧品の値下げが続いている。エスティローダー・カンパニーズ・インクとラネージュ親会社に続き、資生堂とSK-Ⅱも相次いで価格を引き下げ、引き下げ幅が目立って拡大している。こうして外資系スキンケア製品が中国で値下競争を始めた背景には、より激しい競争の存在がほの見える。「北京商報」が伝えた。
日系の資生堂は今月24日、8月1日から傘下のSHISEIDO、クレ・ド・ポー・ボーテ、イプサの3ブランドの6製品を価格調整し、調整幅は8~19%になるとした。同じ日に米プロクター・アンド・ギャンブル(P&G)もSK-Ⅱの23製品を価格調整し、ベーシックケア、美白・ホワイトニングケア、ベースメイクアップの各ラインが対象で、調整幅は16.7%とした。
北京のSK-Ⅱカウンターの担当者は、「7月24日から、価格調整が発表された一部の製品のラベルを取り替えた」と話す。天猫(Tmall)のSK-Ⅱショップでは、対象商品の価格がすでに書き換えられている。
北京の資生堂カウンターの担当者は、「価格調整を行うには時間がかかるので、実際の価格調整の時期はこれより遅くなり、国内のカウンターで値下げが実施されるのは1~2カ月後のことになるだろう」と話す。また資生堂もSK-Ⅱも、これまで購入してくれた顧客に対する返品の受け付けや差額の補償は行わないという。
資生堂はコメントの中で、今回の値下げは「中国政府の輸入関税引き下げ政策に呼応したもの」とするが、実際には関税引き下げがもたらす商品の輸入価格の縮小幅は微々たるものだ。中国のスキンケア製品シニア専門家の氷寒さんは、「メーカーのうち出した値下げは、グローバル一体化という大きな環境に適応するために、同一のスキンケア製品の世界での価格差を縮小するというものだ。メーカーがこの流れに乗らない場合、消費者は代理購入、通信販売、海外での購入といったさまざまなルートを選んで購入することができる」と話す。