中国計量科学研究院が29日に発表した情報によると、同研究院が開発したストロンチウム87原子光格子時計データが、初めて国際度量衡委員会の度量衡標準作業部会によって採用された。中国は将来的に、秒の再定義という国際問題で発言権を手にすることになる。科技日報が伝えた。
同時計の研究は2007年に始まり、方占軍研究員が率いる開発チームが担当した。同チームは2015年7月、同時計の初の系統的な振動数シフトの評価、絶対頻度の測量を完了した。その精度は2.3×10-16に達し、1億3800万年で1秒の誤差も生じない。
度量衡標準作業部会は9月14日にフランスで開かれた会議において、2025−2028年に新たな秒の再定義を完了することを決定した。光格子時計の新技術により秒を再定義するならば、全地球衛星航法・測位システム、宇宙探査、物理学の法則の研究などに対して深い影響を及ぼすことになる。
方氏は、「我々がこの面で発言権を失えば、既存のシステムは秒の定義を独自に復元することができず、これと関連する科学研究と応用の独自性を失うことになる。研究チームは今度、同時計の精度をさらに高めていく」と話した。(編集YF)
「人民網日本語版」2015年9月30日