フランスのパリに本部を置く国際地球回転・基準系事業(IERS) はこのほど、地球の自転速度が徐々に遅くなっているため、2015年6月30日に、26回目となる「うるう秒」の調整を実施することを明らかにした。専門家は2015年6月30日24時にもう1秒追加する。その時、原子時計は23時59分59秒となった後、もう1秒とどまることになる。したがって、2015年は、例年より1秒多い1年となるのだ。銭江晩法が伝えた。
〇「うるう秒」とは?―協定世界時 (UTC) と国際原子時 (TAI) との差異
現在、地球上では、2種類の時刻系が採用されている。ひとつは、地球の自転周期にもとづく「協定世界時(UTC)」で、もうひとつは、原子の振動周期にもとづく「国際原子時(TAI)」だ。UTCは、地球の自転スピードが極めて少しずつ遅くなっていることから不安定だが、TAIはかなり安定しており、変化することはない。
地球の自転が長期間で見ると遅くなる傾向にあるため、通常の状況では、2年に1回、「うるう秒」を挿入する必要性が生じ、かつ、常に「1秒」増やしていく。「うるう秒」の通知は、国際地球回転・基準系事業(IERS)によって行われ、その主な目的は、地球の自転の減速による差を補正することにある。中国国家授時センターは、「うるう秒」の情報を、同センターのシステムを通じて通知し、高精度時間需要部門は、定刻接受機械によって無線電信信号を受け取り、自動的に「うるう秒」の調整が行われる。最近の「うるう秒」調整は、2012年に行われた。