日本はインドに150億ドル(約1兆8094億円)の無利子融資を提供して、高速鉄道の受注をめぐる競争で優位に立ちたい考えだ。新華社がロイター社の22日付報道として伝えた。
インドは全長505キロメートルのムンバイとアーメダバードを結ぶ高速鉄道の実行可能性調査(FS)の入札で日本を選んだ。アーメダバードはモディ首相の出身地でありビジネスの要衝だ。
同鉄道はインド初の高速鉄道建設プロジェクトでもある。共同通信社が伝えたところによると、日本の安倍晋三首相は今年12月にインドを訪問する予定で、その際に同プロジェクトを最終的に確定させ、インド初の高速鉄道に日本の新幹線技術を投入したい考えだという。
日本はインドに無利子融資を提供するとみられ、金額はムンバイ~アーメダバード鉄道の建設コストの80%に相当するものと予想される。インドが日本企業から設備の30%を購入すること、これには先頭車両や中間車両が含まれることが条件だ。
日本の国際協力機構(JICA)が中心となって行った同高速鉄道のFSでは、ムンバイ~アーメダバード間の所要時間を7時間から2時間に短縮することが可能とされた。新たに11本のトンネル工事が必要で、このうち1本はムンバイ付近の海底トンネルになるという。
JICAはFSの詳細な結果の公表を行わないとしている。JICAのスポークスマンによると、「FSはすでにインド側に提出した。インド政府が検討を進めている」という。
ロイター社が紹介したインドの鉄道関係者の話によると、インド政府は今後数週間以内に日本の提出したプランの採用不採用の決定を下すという。インド政府関係者の間では、巨額の資金を投入して高速鉄道を建設するよりも、既存の鉄道システムを更新・バージョンアップさせる方が効率がよいのではと高速鉄道に懐疑的な声も上がっているという。
インド政府は先月、中国鉄路総公司が中心となった連合体がニューデリー~ムンバイ間路線のFSを担当すると発表した。同路線は全長約1200キロメートルに及ぶ。(編集KS)
「人民網日本語版」2015年10月23日