東野圭吾は、この自由すぎる青春時代のエピソードを、人生で最も貴重な経験と見なしており、「青少年時代の楽しかった事全てを『あの頃ぼくらはアホでした』に書いた」としている。同書では、青春時代のエピソードが詳しくかつユーモラスに綴られ、自由にのびのびと育った環境が目の前に浮かび上がるかのようだ。そのような環境で、東野圭吾は、養分を蓄積し、好きな物を見つけ、才能を伸ばし、勉強できない「不良」から、「国民的なミステリー作家」へと大変身。勉強のできる優等生でも登ることのできない高みに登りつめてしまった。
「あの頃ぼくらはアホでした」を読んで分かるのは、自由な環境でのびのびと成長したことで、東野圭吾は自分が好きな事を見つけ、それを通して経験したことが、彼の作品には欠かせない素材となっていることだ。
「人民網日本語版」2015年10月28日