教育情報サイト・中国教育在線と教育サービスプラットフォーム・教育優選がこのほど共同で発表した「2015年海外留学発展状況調査報告」によると、留学帰国者で月収が1万元(約19万564円)に満たない人は、博士の73.5%、修士の86.6%、本科生の88%、専科生の88.6%に達するという。「経済参考報」が伝えた。
同報告によると、2000年以降、留学帰国者の数が急激に増加し始め、00年は9121人だったのが14年は36万人になり、40倍増加した。改革開放スタートから14年までの留学帰国者数は180万9600人に達し、海外留学生全体の74.48%を占めた。これはつまり、海外留学生の約4分の3が学業を終えた後に帰国を選択し、帰国して発展を目指すのが一般的になったことを意味する。
海外留学には高額の学費と生活費がかかるが、帰国後の就職や所得の水準も楽観できるものではない。調査によると、留学帰国者で月収1万元以下は、博士の73.5%、修士の86.6%、本科生の88%、専科生の88.6%を占める。さらに5千元(約9万5282円)以下は博士32.8%、修士の40.86%、本科生の47.74%、専科生の51.14%に達する。
中国教育在線の陳志文編集長は、「留学生の就職における強みが徐々に失われ、海外留学からの帰国ははもはや高所得・高リターンを意味しない。日に日に競争が激しくなる就職市場の中、留学生は中国の大学を卒業した学生と同じ土俵で戦わなければならなくなった。こうした状況は中国人留学生とその家族により明確な留学の見通しへの認識をもたせるようになり、よく考えず流行りに乗って不適切な留学先を選択することなく、より理性的な選択をすべきであることを教えている」と話す。(編集KS)
「人民網日本語版」2015年10月26日