〇消費はアップグレードしたが産業のアップグレードはいまだ実現せず
「高級品購買力」の海外流出が続いていることは、中国の小売業と製造業の発展が、「消費アップグレード」によるニーズを満たしていない状況を反映している。中国商務部(省)研究院消費研究部の趙萍副部長は、「経済の下振れ圧力が高まるなか、消費の増加を国内だけに頼ることはできなくなり、もともと国内にあった海外消費の逆流を増やす必要が生じている。海外消費の50%を国内に戻すことができれば、国内消費を1%増やすことができる」と指摘した。
専門家は、「国内小売企業が、従来の『野菜市場』という経営パターンから一日も早く抜け出し、ハイエンド小売業の競争力を高めるよう、政府はリードしなければならない」と提案した。
また、専門家は、「『海外消費』の逆流によって、商品の増加を促すのではなく、産業チェーン全体にメリットをもたらさなければならない。『メイド・イン・チャイナ』製品のレベルを本質的に高め、「逸品工業」の路線を進み、『メイド・イン・チャイナ』『中国ブランド』に、国内のハイエンド消費者を心から満足させることが重要だ」と指摘した。
復旦大学管理学院ブランド管理学科の盧暁博士は、「消費ニーズはアップグレードしたが、産業革新がそれに追いついていない。逸品発展路線を歩むよう中国製品を改善し、高い付加価値をつけ、ブランドを核心とし市場を風見鶏とするビジネスモデルを確立し、逸品を製造しなければならない」と提案した。(編集KM)
「人民網日本語版」2015年11月6日