11月10日は国連教育科学文化機関(ユネスコ)の「World Science Day for Peace and Development(平和と発展のための世界科学の日)」だ。ユネスコは同日、本部のパリで「2015年サイエンスレポート:2030年を見据えて」を発表した。ユネスコの国際専門家チームが作成する同報告書は、5年毎に発表される。同報告書は大量のデータを基礎とし、世界の科学研究および発展の流れをまとめ、的を絞った提案を行う。科技日報が伝えた。
米国の研究開発費は世界の28%を占め、首位を維持している。中国は米国に次ぐ2位(20%)で、EU(19%)と日本(10%)を追い越した。世界の67%の人口を占めるその他の地域は、世界の研究開発費の23%を占めるに留まっている。ただしブラジル、インド、トルコなどの新興国の研究開発費は急速に増加している。
研究費の増加に伴い、世界の研究者の数も増えている。世界には現在約780万人の研究者がおり、2007年比で20%以上増加している。そのうちEUが22%と最も高い比率を占めており、中国(19%)、米国(16.7%)が続いている。
また科学刊行物の数も急増しており、2008年比で23%増となっている。2014年は毎月約127万部の科学刊行物が出版された。そのうち欧州が首位(世界の34%)で、米国(25%)が続いた。しかし欧州と米国の比率は、従来より低下している。中国の刊行物の数量は5年内に約倍増し、世界の20%弱を占めた(10年前はわずか5%)。研究開発費、研究者、出版物の数量を見ると、中国の研究体制は成熟化に向かっている。(編集YF)
「人民網日本語版」2015年11月11日