2015年11月11日  
 

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信用格付けが「マイナス」に VW不正問題が再燃

人民網日本語版 2015年11月11日13:39

国際的格付け機関の米フィッチ・レーティングスは9日、ドイツのフォルクスワーゲン(VW)グループの格付けを引き下げ、「A」から「BBBプラス」に2段階引き下げ、見通しを「ネガティブ」としたことを明らかにした。VWは同日に緊急理事会を開催し、新たに発覚した二酸化炭素(CO2)排出データをめぐる不正問題への対応を協議した。同じく米格付け機関のスタンダード&プアーズも10月にVWの格付けを引き下げている。ドイツ紙「ハンデルスブラット」は、「VWのリストラとさらなる支出削減は避けられないだろう」と報じた。人民日報が伝えた。

フィッチがこのほど発表した声明によると、VWの格付け引き下げには「排ガス不正問題で失墜した名誉、およびこれから直面する数十億ユーロ(1ユーロは約132.0円)に達するとみられる罰金、回収(リコール)のコスト、裁判のコストなど」が反映されている。VWのブランドイメージや名誉は大きく傷つき、次々と訴訟を起こされる可能性があるという。

VWは先週、排気ガス排出量の不正をめぐる内部調査により、80万台でCO2排出量データの偽造が発覚したことを明らかにした。ドイツ紙「ビルト」の日曜版は8日、「今回の偽造行為の直接の原因はVWの企業文化にある。2012年に当時のヴィンターコルン最高経営責任者(CEO)は15年をめどにCO2排出量を30%削減すると宣言したが、技術者により目標の達成が難しいことがわかると、排出データを操作するという違法な手段を採用するに至った。

これに先立ち、米国環境保護庁(EPA)により、VWはアウディやポルシェなどの高級車の3.0リットルディーゼルエンジンでも不正を行ったことが問題視されている。

また排ガスデータはドイツでは自動車税の徴収に関する重要な根拠であり、「ハンデルスブラット」は、「VWは今後、税務署員の『来訪』を受けるだろう」という。

世論のマイナス状況を緩和するため、VWは9日、「不正問題で影響を受けた米国のオーナーに、一人あたり1千ドル(約12万2780円)の補償金を支払うと発表した。VWは、「これは消費者に対するせめてもの善意であり、これ以外にも後続の補償措置がある」としている。

VWは目下、排ガス不正問題への対応で支払う67億ユーロのほかに20億ユーロを拠出して、問題への対応で次の行動を取らざるを得ない状況だ。直面する経済的な支出は「底なし沼」のようだといえる。ドイツ連邦自動車庁(KBA)は9日、「現在、問題ある車両54万台の改善はソフトウエアの更新も達成が難しい状態で、エンジンの改良や排ガス浄化装置の交換が必要になるとみられる」との見方を示した。VWは9日に行われた理事会で、支出削減計画について重点的に話し合ったという。(編集KS)

「人民網日本語版」2015年11月11日

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