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日本人ボランティア 「異国の地で学んだこと」 (2)

人民網日本語版 2015年11月30日18:15

 青年海外協力隊だから、国際ボランティアだから、「日中友好を」などと考えることはありませんでした。意識は日本で働いていたときと変わりありません。「仕事」として向き合いました。

 自然体でいることで見えてきたことは、まず、人それぞれの個人個人の姿でした。明るい性格の人もいれば、おとなしい人もいる。人の目を気にする子もいれば、大胆でなんでも挑戦する子もいる。友達に囲まれている子もいれば、いつもひとりで窓の外を眺めている子もいる。まさに日本のそれとなんら変わりがありません。

 過去に日本軍による数百人〜数千人規模の虐殺事件があった撫順市で2年暮らしましたが、日本人だからという理由で嫌がらせを受けたり、嫌な気分にさせられたりすることは一度もありませんでした。

 「中国人は反日だ」

 日本でよく聞く言葉です。確かに反日の人や日本が嫌いな人はいると思いますが、彼らをひとつにくくって「中国人はああだ、こうだ」などと言うことがどんなに愚かなことかと思い知らされました。

 私は学校内の学生寮に住まわせてもらっていました。

 寮生とは自然と仲良くなり、夜になると毎晩生徒が部屋に遊びに来たり、たまに一緒に出かけて屋台でB級グルメ(?)をつまんだりしました。

 ある日、私が生徒を引率する予定だったイベントの申込用紙を生徒から回収していました。

 私はひと目で見破りました。「保護者のサイン、自分で書いたでしょ? ダメですよ」

 すると、彼は「先生が一緒だからいいんです。先生はもう僕の家族ですから」と。

 「ダメです。ちゃんとお父さんに書いてもらいなさい」と冷静に突き返しましたが、その言葉が嬉しくて笑ってしまいました。


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