車いすの乗客を見るとすぐに、パーサーを務める樊さんは、牛さんを最前列の席に案内することにした。手洗いを使うのに便利であり、乗務員も彼の面倒を見やすいからだ。その時、最前列の席は1つしか空いておらず、牛さんと妻は離れて座らざるを得なかった。
食事の時間がきた。樊さんは、牛さんにとって、食事をすることが非常に困難な作業であることに気づいた。スプーンを持つ右手は震え、頭を下げることができないため、スプーンのご飯をスムーズに口まで運ぶことは不可能だった。そこで彼女は跪き、牛さんにご飯を食べさせた。ご飯がやや硬めで、牛さんがしっかり噛めないことが分かると、麺料理を持ってきて、一口ずつ牛さんに食べさせた。牛さんは突然、感極まり泣き出した。近くに座っていた乗客が、この様子を撮影し、微信(WeChat)のモーメンツと微博(ウェイボー)に投稿した。(編集KM)
「人民網日本語版」2015年12月11日