これまでなら、イラン人に最もよく知られている中国人と言えば、アクションスター・李小龍(ブルース・リー)や成龍(ジャッキー・チェン)だったかもしれない。しかし、中国人留学生の張夢晗さんが最近、イラン人の中国人に対するイメージを大きく変え、イラン人に最も知られる中国人「スター」になっている。成都商報が報じた。
2014年の春、留学生としてイラン・テヘラン大学の博士課程に在学中の張さんは大学の教員に、中国人女優を探していたドラマ「首都」の撮影班に推薦された。同ドラマは、監督、主演男優共に、イラン人なら誰もが知るビッグネームで、「ドリームチーム」と言われた。そして、それまで、役者の経験が全くなかった張さんは、イラン史上でも非常に珍しいペルシャ語を話す外国人女優として主演を務めることになった。
「首都」は、イランの青年がトルコを旅行している時に、中国人の女性・春常と出会い、愛し合うようになって結婚を約束。春常はイラン暦のお正月に、イランの首都テヘランに行って、青年の家族に会うことに決め、喜びと涙に満ちたストーリーになっている。
同ドラマでは、イランと中国の文化における交流と衝突が描かれている。例えば、中国の無病息災を祈る・孔明灯は、イラン人に人気となり、ある高齢男子が不器用にお箸を使う姿は、間接的に「お箸の文化」を伝える結果となった。