「解説員」「セールスマン」の役割を果たす中国指導者 (2)

■中国業者の海外進出を支援

「義烏―テヘラン」貨物列車だけでなく、習主席とスペイン首相が共同提唱した「義新欧」中欧列車（義烏―マドリード）も2014年11月に開通した。「義新欧」列車の常態化運行によって義烏の輸出商品は安全で素早く、全天候型で大輸送量の環境にやさしい国際ルートを獲得し、輸出効率が高まった。この列車により中国の日用消費財が欧州の数多くの家庭に届き、スペインのワインやオリーブオイルも中国人の食卓に運ばれる。

■中国の生産能力の海外進出を後押し

今年1月20日、習主席はサウジアラビア訪問時にサルマン国王と共に、中国石油化工集団とサウジアラムコが合弁で建設した製油所の生産開始式典に出席した。設計原油加工能力は年間2000万トンで、サウジアラビアの重油を原料とし、サウジアラムコが供給を保障する。製品は主に国際市場向けだ。

これは中国にとってサウジアラビアで最大の投資プロジェクトであり、中国石油化工集団にとって初の海外製油プロジェクトでもあり、中国にとって海外における化学工業の川下高付加価値加工を推進する象徴的なプロジェクトであり、サウジアラビア経済の多元化戦略とも合致している。サルマン国王が式典で「中国とサウジアラビアの協力は必ず成功する。両国民は必ず喜ぶだろう」と述べたのも無理はない。