2016年3月30日  
 

中日対訳健康知恵袋 企画集 北京のお気に入り

Apple新浪騰訊人民LINE微信RSS
人民網日本語版>>経済

日本以外に新たなライバル登場、スペインも高速鉄道合戦に参戦へ (2)

人民網日本語版 2016年03月30日10:17

中南米市場に注目

パブロ会長は、中国と日本の企業は、目下国際高速鉄道プロジェクトにおける主な入札ライバルで、「スペインはこうした競争に参加すべきである」とし、「世界で高速鉄道網の運営経験を有する国は極めて少なく、スペインはそのうちの一つだ」と述べた。

運営企業や建築企業、およびサプライヤーにとって、高速鉄道市場は潜在的な「巨大なケーキ」であることは間違いない。国際鉄道連盟の統計によると、世界で建設中の高速鉄道の総延長距離は1万5790キロで、計画中の距離は3万5061キロにおよぶ。ボストンコンサルティンググループの研究によると、世界の高速鉄道市場の総価値は14年の1120億ドルを超えて19年に約1330億ドルに達する。

ただ、スペイン国鉄の国外市場におけるシェアは限られている。2011年、スペイン国鉄はサウジアラビアのメッカからメジナまでの路線の12年契約を手に入れ、現在はブラジルとメキシコの高速鉄道契約の入札に参加している。

「特に中南米諸国に進出すべきだ」(パブロ会長)。

だが、スペイン国鉄が飛躍的発展を遂げるためには、所有制の問題を解決しなければならないとするオブザーバーがいる。パブロ会長は、スペイン国鉄は最終的にスペイン政府が所有権を掌握した状況で上場すれよいとしつつ、「この点を考えるにはまだ早すぎる」と述べた。

後ろ足を引く政治の混乱

パブロ会長の発言には理由がないわけではない。目下スペイン国内の政治情勢は楽観できず前途不明瞭な点が多い。昨年12月の選挙から3ヶ月が過ぎたが、依然新内閣は膠着状態を続けている。社会労働党は再度組閣に失敗し、5月3日までに再び候補者を選出し、国会の支持を得て新内閣を組閣しなければ、スペインは6月26日に二度目の選挙を行う可能性が高くなる。

これはスペイン国鉄が順調に上場できるか否か、ひいては国際高速鉄道市場の競争に積極的に参加できるか否かに関わってくる。もし、最終的に中左翼内閣が発足すれば、スペイン国鉄の私有化という夢は散ってしまうことになる。

この他、EU内での競争も激しさを増してくる。EUの新たな法規では、各加盟国は市場を開放し、他国の企業の十分な競争を認めるよう定めている。公共鉄道の分野で独占的地位にあったスペイン国鉄は最初に影響を受けることになりそうだ。パブロ会長は「EUの4つ目の欧州鉄道自由化包括協定が2022年に発効となった際に、欧州鉄道運営企業がスペインにも進出してくる。それに向け、我々は十分に力をつけ彼らと競争できるようにしなければならない」と語った。(編集MI)

「人民網日本語版」2016年3月30日


【1】【2】

関連記事

コメント

最新コメント

アクセスランキング