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日本以外に新たなライバル登場、スペインも高速鉄道合戦に参戦へ

人民網日本語版 2016年03月30日10:17

3年の巨額負債を経て、スペインの国営鉄道会社レンフェ(RENFE)がようやく黒字転換した。レンフェのパブロ・バスケス会長は、2015年の純利益が3700万ユーロに達したという数字の意義は大きくないが、「スペインの鉄道会社が世界最大規模の高速鉄道網管理会社の一つとなり、しかも黒字であるという背景的意義は非常に大きい」と語った。一財網が伝えた。

パブロ会長はまた、「スペインの国鉄は巨大な商機を迎えており、我々は世界最大の鉄道運営会社になる可能性もある」と野心を語った。

赤字から黒字へ

欧州金融危機後、スペイン経済は衰退をたどり、鉄道企業もその影響を受けて苦難の道を歩んだ。とりわけ2013年の重大事故はスペイン国鉄の危機をさらに深刻なものにした。当時、200人を超える乗客を乗せたスペイン国鉄の列車が高速走行中に脱線、79人が死亡し、140人あまりが負傷、欧州史上最悪の鉄道事故の一つとなった。事故調査担当の発表によると、この惨事の発生場所は急カーブで、時速80キロの制限が設けられていたが、列車は当時時速190キロで進入しており、「人災」であると認定された。その後スペイン国鉄は国内から責任を指摘され、スペイン全国の高速鉄道建設にかかるコストを国内の教育分野の充実に充てた方が適切だと指摘する政治家も現れた。

2014年、スペイン国鉄の赤字は続き、欠損額は1億9000万ユーロに達した。経営回復を図るため、翌15年に前売りチケット販売の強化や所有土地管理の改善、物流業務の拡大、「地中海回廊」鉄道路線の運営列車の借用増大、収益確保の強化、10億ユーロで40列の新車購入、顧客対応サービスの向上、貨物関連子会社の新株主の模索など50項目の緊急対策を講じた。

2015年通年のスペイン経済は回復を始め、3.2%の成長率で2007年以降最大の成長幅を実現した。観光業界もこの年大きく発展した。統計によると、スペインの15年の国際観光客集客数は過去最高となるのべ6810万人で、14年比で4.9%増となった。観光業界の繁栄はスペイン国内の公共交通の2006年以来初めてとなる利用客増をもたらし、このうち鉄道旅客数は14年比3.8%増ののべ3081万人に達した。

内部調整と外部市場の繁栄という二つの刺激を受け、スペイン国鉄は2016年はじめ、15年の営業黒字を発表した。また、スペイン国鉄は業界の代表者として、基盤を固めた後に世界の高速鉄道市場に乗り出す構えを示した。


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