外国人観光客数が増加の一途を辿っていることから、日本のホテル業のキャパシティ不足がますます深刻化している。中国最大の民間航空会社・春秋集団は28日に記者会見を行い、日本のザイマックスグループと提携し、関西空港近くに「からくさスプリングホテル」を共同で建設、年末の開業を目指すと発表した。中国新聞網が伝えた。
2015年、日本を訪れる外国人観光客数は延べ1973万人に達した。2016年には「2020年までに年間2千万人の外国人観光客を誘致する」という目標が早々に達成されることは、もはや疑う余地がない。
春秋集団が発表した統計データによると、訪日外国人観光客数が2020年までに延べ2500万人まで増えると、日本のホテルは、4万1千室の客室不足に陥ると予想される。日本の観光庁はこのほど、ホテル改修、民泊の開放、新設ホテル建設をめぐる一連の奨励措置を発表した。
このような政策面での変化も、春秋集団が日本のホテル業進出を決めた要因となった。とはいえ、今回の提携は、同社にとって初めての日本ホテル界進出の動きではない。これより前、同社は別の日本企業・サンフロンティア不動産と組み、名古屋に「スプリング・サニー」を開業する計画を発表した。同ホテルはすでにテスト営業が始まっており、4月にグランドオープンの予定。
これら2つの春秋集団の提携モデルは、基本的にはほぼ同じであり、ザイマックスグループはホテルへの投資を担当し、春秋側は自らが持つ顧客源の優位性を活かしてホテルの「最低保証経営」を行う。
春秋集団は、ホテル業界への積極的な進出以外に、日本向けフライトも増便する。現時点で、春秋航空の中日線は週120便運航、大陸部21都市と日本9都市を結んでいる。計画によると、中日線は今年、27路線から37路線に拡大、輸送旅客総数は延べ200万人に達する見通し。
上海春秋投資管理有限公司(春秋投資)の王煜・董事長は、「日本のホテル業への投資を決めたのは、何よりも、中国国内と比べ、日本の地価の上昇空間が大きいと予想されることによる。春秋集団は今後、日本の中部・関西・関東など国内主要エリアに観光型チェーンホテルを展開する計画だ」と述べた。(編集KM)
「人民網日本語版」2016年3月31日