経済的実力のほか、「住みやすさ」における都市競争力も、報告で順位付けされた。上位3都市は順に、珠海・厦門・舟山。このほか、香港・海口・深セン・三亜・温州・蘇州・無錫がトップ10に入った。
これ以外に、報告では、「ビジネス環境競争力トップ10都市」「生態競争力トップ10都市」「文化競争力トップ10都市」も発表された。
○日増しに顕著化する「都市病」
改革開放から30年あまり、中国の都市化は、驚くべき発展を遂げたが、同時に、さまざまな問題も浮上している。
分析の結果、大都市「都市病」指数ランキング上位10都市は順に、深セン、北京、杭州、温州、広州、済南、上海、西安、仏山、石家荘だった。
また、戸籍の所在地による住民間の格差が、経済分野さらには社会分野に反映されている状況が明らかになった。特に、就業・社会保障・教育・医療・住居など公共サービス分野において、この傾向が著しい。都市戸籍を持たない常住人口が都市の「二等市民」扱いを受けているのが現状で、都市社会に溶け込むことが難しくなっている。このような状況は、中国が新型都市化戦略を実施する上で、大きな足かせとなっている。