2016年5月13日、大日方春菜隊員が日本語教師として活動する内蒙古自治区通遼市カールチン第三高校にて、「通遼地区日本語スピーチコンテスト」が開催されました。同コンテストには、カールチン第三高校のみならず、内蒙古民族大学や同大学付属実験高校、庫倫旗第一高校の生徒、計40名が参加。また、来賓・審査員として日本大使館職員、国際交流基金の日本語専門家や他地域で活動するJICAボランティア2名も出席しました。さらに、コンテストの翌日には、国際交流基金の専門家による日本語教師研修会も開催され、大変な盛り上がりを見せました。
コンテストでは、それぞれ決められた持ち時間内で、「中日交流から見る文化の多様性」、「環境改善策・私の一押し」、「私の夢」、「私の友達」、「私の知っている日本」等、参加者が事前に決めたテーマに沿ってスピーチ。審査員6名が、発音・アクセント、文法・語彙、内容構成、表現力、質疑応答時間での受け答え等を評価する形で行われました。多くの生徒にとって、日本語でスピーチをすることは初めての経験でしたが、何週間もかけて準備・練習してきた成果を存分に発揮していました。
また、昼食時には来賓・審査員との交流会が開催されました。日本人と初めて会話をする生徒もいましたが、勇気を振り絞って日本語で話しかけてくれる姿がとても印象的でした。「日本で一番綺麗な桜が咲く場所を教えてください。」、「先生はどうして中国が好きですか?」等、意外な質問もあり、とても楽しい時間を過ごすことができました。
今回のスピーチコンテスト参加によって、生徒たちは他校の日本語学習者とも交流することができ、大いに刺激を受けたようです。また、4つの教育機関から生徒・教師が参加したことにより、通遼地区における日本語教育分野のネットワークも拡大・強化されました。通遼地区は日本人在住者が非常に少ない地域ですが、JICAボランティアの働きかけにより、同地区の日本語教育が更に発展し、日中間の交流が促進されることを願ってやみません。
JICA中国事務所
池田 敬
「人民網日本語版」2016年6月16日