この人形で着せ替えをすることはまず海外で流行し、最近になって中国で流行り始めた。着せ替え人形で遊ぶ中国人の多くは、海外で生活したことがあり、その「プロ」の多くが北京、上海、広州に集中している。
ブライスの着せ替えを始めると、孫さんも他の人とは違う人形を作りたいと考えるようになった。そして、約2年前に、淘宝で「人形着せ替え師」に連絡したところ、その値段の高さにビックリしたという。基本料金は1800元(約2万8800円)以上で、なかには1万元のものまで。さらに、5、6ヶ月先まで予約でいっぱいだったという。
そこで孫さんは自分で着せ替えを勉強することを決心。当時ネットには基礎的な内容しか紹介されていなかったので、「人形着せ替え師」がネット上にアップしている画像を参考に、道具や材料を推測して、ゆっくりと試行錯誤を重ねていった。幸い美術の才能に恵まれていたこともあり、孫さんは1ヶ月ほどで、基本的な技術を習得した。
2015年初め、孫さんは、検索エンジン「百度」のコミュニケーションプラットフォーム「百度貼▼(▼はくちへんに巴)」で、「人形着せ替え師」の不足を嘆く投稿を目にし、ネットショップを開くことを思いついた。そのコンセプトは明確で、「庶民にやさしい安い値段で着せ替えを楽しんでもらうこと」だ。
冬休みや夏休み以外の時期、孫さんが1ヶ月で着せ替えできるのは、せいぜい4~5体。現在、「鹿鹿の蔵物」は8月まで予約でいっぱいになっているという。(編集KN)
「人民網日本語版」2016年6月16日