映画アナリストは、「爆発的な人気をみせた映画が封切りから2週間足らずで、興行成績が一気に減少し始めるということは考えにくい。興行収入以外でも、こうした状況はあまり見られない。もちろん、『ウォークラフト』の興行収入が確かなものであることには疑いを入れない。とはいえブームが『すぐに来て、すぐに去る』というのは理屈に合わないことだ。じっくり考えるべき点ともいえる。ファンが牽引する経済でどのように温度を保つか、ゲーム原作映画の突破点はどこにあるのかなどを考えるべきだ」と話す。
より理屈に合わないのは、夏休みシーズンを前にして、アニメ作品が国内市場でたびたびブームを巻き起こしていることだ。「ズートピア」、「アングリーバード」に続き、ディズニーの「ファインディング・ドリー」は中国での封切り3日目で興行収入が1億1800万元に達し、アニメ作品が再び注目を集めるようになった。
ハリウッド映画に押されて、国産アニメの市場シェアは縮小を続けている。特にディズニー作品が中国市場をターゲットにするようになってから、国内のアニメ関係者は生き残りの余地がますます小さくなっている。
とはいえ、消費市場では立場の弱いアニメ会社も、資本市場では大人気だ。光線伝媒は「西遊記之大聖帰来」のプロジェクトから手を引いて「失敗」した後、「ボクはMT」、「大魚・海棠」を相次いでうち出し、アニメ分野に力を入れている。ゲーム市場で次々ヒットを飛ばしている騰訊(テンセント)、「熊出没」の知財権をもつ楽視、アリババ(阿里巴巴)が「小門神」を制作した追光動画に投資するなどの動きがあり、いずれもインターネットの「新貴族」たちがアニメ市場で虎視眈々と機会をうかがい、パイの分け前にあずかろうとしていることを物語るものだ。(編集KS)
「人民網日本語版」2016年6月21日